2007 ジャンケン大会 Lambrettaレポート 第12回 (連続12回)  

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 いよいよ今月は最終回なんである。年に一度の大イベント、ビッグランブリング(英語の綴りが良くわからないのでカタカナで失礼するぜっ!) 思えばあれは一年前、じゃんけんで勝ってしまったあの日から、この日を目指して長い旅が始まったようなものであったのだね。

 さて、18日の金曜日。有給休暇を取った僕は、朝からキャンプの荷造りをして、11時ちょっと前に自宅を出発した。岡山まで200キロ弱、果たしてランブレッタ号は無事、健康で文化的な感じでたどり着く事ができるのであろうか。エンジンの音を聞くにつけ、いっそう不安になる。ぼべべべべべがしゃしゃしゃしゃしゃごわっぼべっばばっ・・・・。

 それにしても、暑い。空は晴れたり曇ったりなのだけど、曇っても暑い。っていうか、照り焼きか蒸し焼きかの違いで、どちらも甲乙つけがたいほどに暑い。それで、自販機とコンビニを梯子しながら水分をどんどん補給して走る。補給した水分はそのまま素通りで汗になるのだけど、走行風で蒸発して少し涼しい。人間は、水冷式だ。


明石で寿司を食べた

 姫路までが長かった。でも、姫路は岡山までのおよそ半分という事は、実は知らなかった。後で知った。M野さん、毎年良くこんな距離走ってるよなぁ。「姫路やと走る距離が短いから、岡山まで行くねん」って、へんたいだぁ〜。

 ところどころ、路面が濡れている。雲を見ていても、今日はかなり不安定な天気なんだろうということがわかる。あちこちで短時間の強い雨があったのだろう。幸いなことにどれも直撃は免れて、雨の後を走ることがたびたび有ったくらい。姫路から先、海沿いを走る国道250号は、交通量が少なくなって、快適なワインディングだ。やっとツーリングらしくなってきた。

 車両の健康に不安があったので、ここまでずーっとバイパスの類を避けてきたのだけど、岡山ブルーハイウェイ(って、最近は違う名前やったか)だけは頑張って通る事にした。全開に次ぐ全開、メーターの針は80を指した。が、どーもこれは80の感じではない。体感的にはもっと出てるような・・・。

 六時ちょっと前に岡山着。早速バーンナップスに向かう。ランブレッタ、十一ヶ月ぶりの里帰り。でも、ゆっくり余韻に浸る間もなく、今晩泊めてもらう総社市の友人宅へ。そう、我がランブレッタ号のヘッドライトは「何かを照らす」などといった大胆なものではなく、果てしなく行灯に近いものなので、日が暮れる前に辿りつかなければならないのだ。


バーンナップスにて


で、無事に友人宅に着いて、夜は近くの焼き鳥屋さんへ行って乾杯した。

 翌19日は朝からダッシュで岡山港へ。「岡山バイパスまで先導するから着いてきて」というありがたいお言葉に乗って、ついでに高速道路に乗って・・・再びメーターは80を指した。朝から大胆な。

 港で船を待っていると、オノダさんはじめ岡山組の方々がぼちぼちと集まり始めた。M野さん、仕事折り合いついたのかなあ、メールしてみようかなあ、なんて思ったところに、派手なジャンパーのM野さん登場。直前まで来れるかどうかわからん、なんて言ってたのに、きっちり岡山フェリーっすかぁ、やっぱしへんたいだぁ。


フェリーにて


上陸

 小豆島に上陸すると、いきなり炎天下だった。フェリーの待合室に寄ってみると、テレビが「東北地方で強い地震、津波に注意」なんて言っていた。我々が船に乗ってる間に東北が揺れたらしい。うーん・・・。

 島を半周して、御馴染みのマルナカで昼食。真夏の日差し、青い海、色とりどりのベスパ。一年ぶりのビッグランブリングは、やっぱり今年も楽しい楽しい。


楽しく明るいツーリング


ちょっと集合写真

 キャンプ場に落ち着いて、テントを張って、ついでにハンモックを吊って。って、この木ぃ、前に吊ったときにはもっとロープに余裕あったのに、太くなってるんでないかい?


 で、その後はもう、お酒飲んだり夕日撮ったり吊り橋揺さぶったり(こらこら)うだうだ話したり夜中にマルナカ温泉(露天風呂のまん前に普通の道路が通っていて大笑い)までツーリングしたり、いつものように盛り上がりながら夜は更けていったのであるよ。

 



夕暮れの情景




お出迎え

 さて、いよいよBRGクライマックスの20日。朝から美味しい卵かけご飯を食べて、じゅーぶんにうだうだしたあと、港まで恒例の「本日到着組お迎えツーリング」。今日はまた、めちゃくちゃに良い天気。雲ひとつ無い空に、やたら戦闘的な太陽が「照らしてやるぜこのやろー」的熱烈ビームを振りまいている。



 昨日のルートでマルナカまで。で、そこから我々大阪おやじ四人組プラス1は別行動、以前は神戸・大阪組の上陸地だった坂手港へ。目的はそこのすし屋。何の変哲も無いすし屋なのだけど、何となく気に入ってる店なのだ。


坂手の手前、醤油工場の道を行く

すし屋

すし

 すしを食べたあと、来た道を少し戻って、小豆島名物もろみソフトクリームを食べる。食べながら見ていると、ソフトクリームを二つ持ったおじいさんが途方にくれているのが目に入った。買ってる間におばあさんがどっかへ行ってしまって、困っているようだ。溶けて流れそうになる二つのソフトを交互に吸いつつ店内を歩き回る。ズボンに、靴に、そして店内の床に白い点々が・・・。ソフトクリームは結構危険だね。


ソフトクリームの写真を撮る人々

 給油して、走り出した途端、妙に頭が軽いのに気が付いた。あかん、ヘルメット忘れてるし。炎天下、ぼーっとしながら走ってると、いきなりエンジンから「ごぼぼぼわぁっ」という異音が出て、止まった。M野さんにプラグを頂いて交換すると、とりあえずエンジンは回るようになった。でも、一定の回転で「ごぼぼぼわぁっ」という音が出るのはそのまま。何となくプラスチックのカバーが緩んだような音。まあ、気にしないことにする。

 キャンプ場に戻って、ハンモックで寝る。直射日光が顔面に突き刺さる。日が陰るまでハンモックは無理だと悟ったので、また皆でうだうだと過ごす。日が暮れる頃、夕日に染まった海をバックにラッパを吹く人発見。まるでゴールデン洋画劇場のオープニングのようだ。みんな写真撮りまくり。


ラッパを吹く人

 夜になって、いよいよ皆さんお待ちかねのじゃんけん大会。思えば去年のこの時から、このレポートの一年が始まったのだ。今年の賞品は黒いコーザ200。かっこいい・・・。でも、僕は参加できない。なぜなら僕がじゃんけんの係だからだ。初めて、前に出てじゃんけんをする。当りは一つ、たわしが二つ。で、三人を選ぶ。勝ち抜き一人目は若い女の人。二人目も若い女の人。ここのじゃんけん、車体が当るのは僕の前はずっと若い女の人が続いていた。ははぁ、また今年はその流れに戻るのだな、と思っていたら、三人目は男の人だった。で、くじ引きの結果、その男の人がコーザを引き当てた・・・。

 レポートのバトン、確かに渡したからね。

 その夜は、真夜中を過ぎた頃からにわかに風が強くなった。寒霞渓のほうから怪しい雲も降りてきた。これはやばい、ざざっと来るぞ、中に居ないとテントも飛ぶぞ、って事で急いでテントにもぐりこんだ。「あんまり我々がアホやから、山の神様が怒らはったんかもしれん・・・」というS水君の言葉が妙にリアルだった。

 朝起きたら、浜辺に死体が累々と横たわっていた。探索に行ったM野さんによると、「オノダさんが辛うじて生きてて、「そこらの奴、みんな殺したった。刃物もなんも使わんと、酒だけで・・・」て言うてたわ」なんだそうだ。激戦だったようだ。

 そんなこんなで、今年もビッグランブリングは、大成功のうちに終わった。このレポートも、何とか無事に終わった。皆さん、また来年、小豆島で会いましょう。


帰りのフェリーにて



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