2007 ジャンケン大会 Lambrettaレポート 第8回 (連続12回)  

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 春はお別れの季節なんである。みんな旅立ってゆくんですのだ(いきなり日本語乱れてるし)。なんておにゃん子世代の皆様はここにはあんまり居てはらへんと思うの
で今月いきなりオープニングから滑ってしまったと思う今日この頃。
 
 しかしまあいやほんと、春にお別れのものは結構多いのだね。クイーン・エリザベス2は先日、引退前の世界一周クルーズで最後の来日をしたし(写真1)、大阪市の
定期観光バス「レインボー号」(写真2)も今月末で廃止になるし(いきなりスケール小さっ!)。

写真1
写真2

という事で、今月はこれまた月末で廃止になる兵庫県三木市の「三木鉄道」に行ってみることにした。って、三木なんて高速乗ってだだーっと走ればささっとすぐ着くのだけれど、200ccとは言えランブレッタで、それも先月・先々月に連続ドナドナの実績のある我がランブレッタ号(先日、退院したばかり。って、とりあえずキャブのオーバーホールだけで、様子を見よう、って状態)で、阪神高速神戸線の激戦、月見山の激坂、北神戸線の激トンネルなどを越えて行くのは三途の川に水没するくらい大変なので、地道に国道2号線を明石まで出て、こつこつと国道175号線で北上するという、堅実かつトンネルやバイパスの少ないルートで行くことにした。

 出発早々、近所の交差点でエンジンが止まった。むむむ、今月もまたドナドナ落ちか? 三ヶ月続けて同じラストはプロとしてどーよ? いや、別にプロやないけど。それよりまた社長呼ぶのは心苦しいなあ、なんて様々なことが一瞬に頭をめぐりたくりまくりした。しかし、発見してしまった。コックがオフや・・・。

 失礼したよ。とにかく今日は良い天気で、気温も四月中旬並みの春日和。味気ない国道43号線を抜けて、様々な車が激走してるこわいこわい2号線(しかも用心して左ばっかり走ってると知らない間に変なところへ行ってしまうんだよぉ)を行くと、突然景色が開けて須磨の水族館前。よく晴れて暖かい今日みたいな日には、ここはなんかとても明るい雰囲気というか、幸せそうな景色というか、まるでヒロ・ヤマガタのような空気があって、良い感じだ。ここから先、2号線は海沿いの解放的な道になる。須磨浦公園を過ぎて、シーサイドを国鉄と並走して、うおせんのオーバーパスを乗り越えると、春の潮風にくらくらっとなる。今日は良いツーリングだ。

 明石海峡大橋が見え始めた頃、ここらへんのお約束・増田屋でお昼にする。お寿司の盛り合わせ、800円。気持ちの良い走り、プライスレス(800円、マスターカードで払う気かいっ)。(写真3)

写真3


さて、ご飯を食べて、写真など撮って、いざ出ようと思ったら、エンジンがかからない・・・。

 蹴っても蹴ってもうんともすんとも言わない。当然、ぶるん、とも言わない。蹴り続けて二十分、今回は須磨までドナドナ依頼か、と思いつつ社長に電話。これこれこういうわけでまたかからないのことあるよ、と申し述べると、試しに後十分ほどほっといてみたらどうか、とのこと。で、しばらく間を空けて、またキックの鬼になる。蹴って蹴って五分、突然、エンジンが目覚めた。うー、なんで? まあ、かかったからよいのだけど・・・。しかしこれ、「かかりが悪い」なんてレベルを超えて、もはや「壊れてる」の領域やなあ。

 明石海峡大橋のところで、あまりに天気が良いので記念写真。今回はもう、こわいのでエンジンは止めない。(写真4)

写真4

 不安をたくさん抱えつつ、明石で右折、国道175を北へ向かう。玉津の軽自動車検査場を過ぎてしばらく行くと、交通量も少なくなって快適な道になる。三木市に入って県道20号へ右折、まっすぐ行くと、いきなり正面に古めかしい駅舎が出てきた。(写真5)やった、これだ。でも、よく見るとなんか雰囲気が違うぞ・・・。
あ、神戸電鉄三木駅やった・・・。

写真5

 三木鉄道の三木駅はここから800メートルのところだった。物販のテントが出ていて、バイク置き場もちゃんと用意されていた。(写真6,7) 連日、大勢詰め掛けているのだろう。ノベルティグッズは写真集やDVD、ハンカチなどのありきたりのものが多かったけど、中に一つ、異彩を放っていたものがあった。「三木鉄道記念肥後守」。そう、昔ながらの文房具刃物、ジャパニーズ・トラディショナル小刀、ひごのかみ。それのボディに三木鉄道の全駅名が刻印された、素晴らしい逸品。そういえばこの辺りは肥後守の産地だった。さすが、三木鉄道。侮れない。

 撮るのも好きだが乗るのはもっと好きな僕としては、ここまで来て乗らないわけには行かない。往復記念乗車券を買って、乗り込む。車両はディーゼルで一両だけ。これは「電車」ではないし、さらに「列車」でもないので、ちょっと呼びにくいのだけど、とにかく短いながらも楽しい鉄道の旅。沿線の田んぼや畑には「乗るより撮る」の人々が点々と、カメラを構えて立っている。三脚を立てて大型カメラを据えてる人から、携帯をかざしてる人まで。ただ、たまにストロボを炊いてる人が居たのにはちょっと笑ってしまった。

写真6
写真7

三木の駅に戻ってきたら、もう4時を回っていた。ランブレッタのヘッドライトは道路を照らすほどにはヘッドライトではないので、急いで戻る。心配していたエンジンも、比較的すんなりと始動した。帰りは県道22号で山を越えて、最短ルートで神戸を目指す。途中、県道を見失ったり山麓バイパスに誘い込まれそうになったりしつつ、5時過ぎに三宮を通過、何とか明るいうちに西宮に帰ってきた。

 やれやれ、無事に帰ってこれた、とホッとしつつホームセンターに寄って(写真8)、熱帯魚のご飯とかを買って、さあ帰ろう、と思ったらまたエンジンがかからない。今度もまた二十分粘って、しゃあない、社長に電話、と思ったら、携帯の電池が切れてしまっておった。万事休す。仕方なく、さらに蹴ること15分、思い出したようにエンジンがかかった。右脚、へろへろ、汗、だくだく。

 これはやっぱり壊れてる。来週また、バイク屋へ連れて行こう。果たして来月、無事にレポート出来るのか? 乞うご期待。

写真8



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